ペットシッター ちいさなあしあと   高森美由紀

  • 2019.09.14 Saturday
  • 07:45

JUGEMテーマ:読書

 

 

25歳の陽太は『ちいさなあしあと』というペットシッターの社長だ。
主にペットの看取りを行っているが、それには陽太の特殊な能力が関係している。
彼は、においで生き物の死期が分かるのだ。
従業員にも特殊能力者がいて、薫は動物の言葉が理解できる。
動物に対して深い愛情を抱く柚子川と、規模は小さいが信頼のおける会社として堅実に仕事をしていた。
そんなある日、久しぶりに海外から帰国した父親と対面した陽太は、父から漂うにおいに気づき・・・


愛するペットの余命宣告。それだけでも多大なストレスだけど、先の見えない介護もまた大変。
はっきりと死期が分かっていたら、その時に向かってお別れするための愛情を注げるだろうか・・・。
どうあがいても変わらない寿命。
動物たちはそれを受け入れ、ただ今を精いっぱい生きている。
人間はそれにどう寄り添うのか。
生きることと死ぬことは人を哲学者に変えます。
 

本を守ろうとする猫の話  夏川草介

  • 2019.09.13 Friday
  • 07:06

JUGEMテーマ:読書

 

 

本を大切にし、地元の人から愛されていた夏木書店を営む祖父が亡くなった。
悲しみもつかの間。二人きりの家族だった高校生の夏木林太郎は、店をたたみ、親戚の家に世話にならざるを得ない状況になってしまう。
繋がりのある親戚のおばさんが嫌いなワケじゃない。でも何となく気持ちの区切りを付けられずにいた矢先、人間の言葉を話すトラネコと出会ってしまった。
驚く林太郎に、トラネコは、本を助けて欲しいと協力を求めてきた。
本を愛することができない敵から本を救い出さなければいけないと説くトラネコ。
気の進まないままトラネコについていくと、そこには正論を振りかざし、世の中を勝ち抜くために本を切り刻む敵の姿が。。。
無残な残骸になっていく本を見て、林太郎の内側から本に対する熱い想いが溢れてくる。


敵の正論は一見、なるほどなと納得してしまいそうになるもので、自分ならどんな言葉で本の大切さを伝えられるだろうかと考えながら読み進めていました。
ご都合主義的な展開もありますが、相手が擬人化された人だと思うとそれもありかと。
自分と本との関係性を考えるよいストーリーだと思います。
 

ひよっこ社労士のヒナコ   水生大海

  • 2019.09.04 Wednesday
  • 07:14

JUGEMテーマ:読書

 

 

朝倉雛子は新卒で就職に失敗し、派遣社員として働いていたが、自分のしている仕事が資格になると気づき、社会保険労務士の試験に挑戦。
二度失敗したが三度目で合格し、社会人になって5度目の春に社労士として新たなスタートを切った。
社労士とは、労働関連の法令にもとづく書類の作成代行をしたり、企業の労務管理や社会保険に関する相談や指導を行ったりする国家資格。
まだまだ新人の雛子だが、パワハラ、産休育休、残業代、裁量労働制、労災、解雇、ブラックバイトなどの案件に真摯な姿で取り組む。


何となく知ってる・・・程度の社労士という仕事。
そんな内容だったのかぁと思いながら、色んな会社があるなぁと面白く読ませてもらいました。
新人が成長する姿というのは王道ですが、ヒナコの私生活に踏み込んでいないところが、かえって作品の中に深く入り込める要素になっているかと思います。
 

真夜中の子供  辻仁成

  • 2019.09.03 Tuesday
  • 07:36

JUGEMテーマ:読書

 

 

中州で産まれ、戸籍のない少年・蓮司は、周囲の大人に可愛がられて育った。
彼の活動は主に夜。
客引きの男やスナックのママ、屋台の主人。
蓮司は中州の子供だった。
警察官の響はそんな少年を気にかけていたが、ある事件をきっかけにふと蓮司は中州から姿を消した。
そして数年後、彼によく似た少年が中州に現れ・・・・


無国籍の子供は思ったよりたくさんいるそうです。
今の法律がどうなったのか分かりませんが、女性は離婚から数か月しないと再婚を認められないことになってます。
それは、産まれた子供がどちらの子供なのか分からなくなるから。
なので、離婚する前に他の男性の子供を身ごもった場合、その子の戸籍は生物学的な父親ではない男性になってしまうことも・・・。
何だか複雑な法律ですよね。
遺伝子検査すればそんなのすぐに分かるのに。
ともあれ、様々な事情で戸籍に入れられない子供がいるようです。
戸籍がないと案内が来ないから小学校にも通えないって思われてるかもしれないけれど、そんなことはありません。
警察官の響は、役所などに相談し、蓮司が学校に行くことが出来る道を示してくれました。
それでも彼は夜の子供として生きる道を選んだ。
少年であるうちはいいけれど、そのあとはどうなるのか。
様々な問題と矛盾とを提起した作品でもあると思いました。
 

おかあちゃんがほしい   梓加依

  • 2019.08.30 Friday
  • 07:13

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原爆を落とされた広島には、数多くの孤児がいた。
多くは飢えと寒さに苦しみ人知れず亡くなっていく。
その中、子供たちだけで支えあい生き抜いてきた孤児もいた。
そんな彼らの物語。。。。

 


広島だけでなく、日本の各地で多くの戦争孤児がうまれました。
戦後、孤児を収容する施設が出来ましたが、その多くはろくな食べ物もなく、牢屋のような場所に囚人のような扱いで集められていたそうです。
『みんな、どうして戦争孤児が出来たのか分かっているハズなのに、誰も助けようとしてくれなかった。それどころか嫌悪し、遠ざけられた。まるで犯罪者のように』
とあるテレビ番組で戦争孤児となっていた方がインタビューにそう答えていました。
頼る親戚もなく、守ってくれる親もいない。
大人ですら生き残ることが困難な混乱期に、働くことも出来ない子供たちがどうやって生き延びてきたのか。
それを思うと胸が痛みます。
『おかあちゃんがほしい』
孤児たちの切実な言葉は心深くに刺さります。
 

雨降る森の犬   馳星周

  • 2019.08.26 Monday
  • 07:59

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父親を病でうしない、母親との確執を抱えた女子中学生の雨音(あまね)は不登校になり、山岳写真家の伯父・道夫のもとに身を寄せた。道夫はバーニーズ・マウンテン・ドッグのワルテルとともに自前のログハウスに住んでいた。ログハウスの近くには大きな別荘があり、雨音はそこの持ち主の長男で高校生の正樹と知り合う。正樹は再婚した父親と若い母親に対して、複雑な感情を抱えていた。
 雨音と正樹は道夫の影響で登山の魅力を知るようになり、道夫の愛犬ワルテルと自然との触れ合いが、二人の心を少しずつ癒していく。
 家族の問題を抱えた中学生と高校生が、道夫とワルテルと過ごすなかで自らの生きる方向性を見出していく、心に響く長編小説。(アマゾンより抜粋)


子供は子供なりに色んなことを考えて決断していきます。
大人は時には見守ることも必要。ただ、伯父の道夫はもう少し雨音に寄り添ってもいいのでは? と思うのは母性からでしょうか(笑)
でもある程度信頼して任せてくれる大人がいるというのは気持ちが楽になるかも。
 

六月の雪   乃南アサ

  • 2019.08.25 Sunday
  • 07:30

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声優になるという夢を諦めた未来。
彼女は入院した祖母を元気づけようと、祖母が生まれた台湾の古都、台南を訪れることを決意する。
7日間のひとり旅。そこで知った祖母の人生と、かつて台湾で起こった悲劇。
祖母はどんな暮らしをし、何を想い台湾を離れたのか。
ついにたどり着いた祖母の生家で未来が感じたこととは・・・・。


台湾の人たちは親日家というイメージが強かったのですが、悲しい歴史を乗り越えて今日があるのだと知ると色んな思いが交差します。
台湾の人たちの気持ちと日本の人たちの想い。
つくづく戦争の愚かしさと悲劇を思わずにはいられません。
 

ありえないほどうるさいオルゴール店   瀧羽 麻子

  • 2019.08.23 Friday
  • 07:31

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北の町でひっそりと営業しているオルゴール店では、風変わりな主人が、“お客様の心に流れる曲”を小さな箱に仕立ててくれます。耳の聞こえない少年。音楽の夢をあきらめたバンド少女。不仲だった父の法事で帰郷した男性。長年連れ添った妻が倒れ、途方に暮れる老人。彼らの心には、どんな音楽が流れているのでしょうか―。(アマゾンより抜粋)


自分の心の底で流れている本当に必要な音楽って何だろうと考えました。
音楽は好きなので色んな曲が思い浮かぶけれど、その中からたった一つを選び出すのって案外難しいです。
そういう特殊な能力を持っている人がいたら、ぜひ私の中から一曲を選び出してもらいたいなと思う作品でした。
 

スイート・ホーム   原田マハ 

  • 2019.08.21 Wednesday
  • 07:25

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スイート・ホームという名前の洋菓子店を営んでいる家族を中心にした甘くて優しい人情ストーリー。
娘たちの結婚や仕事のこと、人間関係や夫婦の関係。介護やリハビリのことなど、日常にある当たり前の出来事をゆっくりとした時間の流れのなかで描いた作品。

 

キンモクセイが香るお家の美味しいケーキ屋さん。
とってもメルヘンな雰囲気満載!
登場人物がみんなとってもいい人たちで、読んでて心がほんわり暖かくなります。
甘いケーキのように甘くておいしいお話。
小説の中くらい、幸せでいたいという人にぴったりなストーリーです。
 

大人になったら、  畑野智美

  • 2019.08.19 Monday
  • 07:00

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30代半ば、カフェで副店長をしているメイ。彼氏も好きな人もいないが、それなりに充実した日々を送っている。

でも、結婚や出産、仕事の昇進試験から目を逸らしつづけてはいけないのもわかっていて……。

人生の基本問題は解けても応用問題が解けないメイを、恋が大きく変えていく!(アマゾンより抜粋)

 

大人になったら好きな人がいて、結婚して子供生んで、専業主婦か兼業主婦やりながら母親として生きてる。

そんなことを漠然と考えていた子供のころ。

でも大人になると分かる。

一人で出来ることと、誰かと一緒でないと出来ないことがあって、人生思い通りにはいかないと。

それでも出会いはひょっこりやってくるのかもしれない。

何で私だけこんなに酷いことが起こるの? と思っても、実はそれが必要なことだったりするのかも。

何かを変えようと思ったら、自分が変わるしかない。

飛び込んでいく勇気が大人には必要なのかもしれない。。。と考えさせられる物語でした。

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