立川忍びより   仁木英之

  • 2020.09.11 Friday
  • 07:41

JUGEMテーマ:読書

 

 

フラック会社を辞めて引きこもりだった大倉多聞が、親の借金のカタに見合いさせられたのは、忍者一族の末裔・藤林杏子。
許嫁として一緒に暮らしながら、忍者一族の藤林の婿として修業させられる毎日の中、多聞は立川の町の人たちの悩みを解決するというビジネスを思いつく。
忍者である藤林家の人たちの力を借りながら、人のために奔走する多聞。
人の悩みを真摯に受け止めていくうちに、少しずつ多聞自身も成長していき・・・

 

現代に生きる忍者。
彼らが自分たちの持つワザで人助けをしていくさまは気持ちが良いものです。
設定や人物像が読み物としては軽いので、ティーン向けの物語だと思います。

思い出探偵    鏑木 蓮

  • 2020.09.09 Wednesday
  • 07:39

JUGEMテーマ:読書

 

 

息子を亡くし、アルコール依存症になった妻。
家族が崩壊していくことに気づかなかった実相浩二郎は、妻の介護のために刑事を辞めて思い出を探す『思い出探偵』という仕事を始めた。
仕事といっても、報告書が気に入らなければ経費以外は貰わないという、ボランティアに近い仕事だ。
探偵社のメンバーは、元看護士や俳優志望の青年、十年前に両親を殺された女性と様々な経歴の持ち主。
彼らは小さなガラス瓶や古いお守りという小さな手掛かりから、大切な思い出の人を探し出す。

 

忘れてしまってもおかしくないような小さな思い出。
けれど当人にとっては何十年と忘れられない大切な思い出。
その人に出会ったことで人生が変わったり、生き方が変わったりする。
そんな大切な出会いと別れを、自分以外の人から大切にしてもらえる。
それだけで心が温かくなります。
同時に、一期一会という言葉が胸に残ります。
もう一度会ってちゃんとお礼がしたい。
そんな人がいるというのも素敵な人生です。

うちの父が運転をやめません  垣谷 美雨

  • 2020.09.06 Sunday
  • 07:45

JUGEMテーマ:読書

 

 

年々増えていく高齢者ドライバー。
事故のニュースを見た雅志は、78歳の父親の免許を返納させようと説得を試みる。
だが、車がなければ日々の買い物も、人との交流も絶たれてしまう田舎において、それは現実的ではない。
どうすれば高齢になった両親が、事故の心配をせずに生き生きと暮らせるようになるのか。
免許返納をきっかけに新たな一歩を踏み出す家族の物語。

 

高齢者の免許返納。
他人事ではない話です。
日々、タクシーを使えるほど裕福な暮らしをしていられる人、または、パス亭や駅まで歩いていける距離に自宅があり、交通機関の本数も十分にある人は免許返納のデメリットは少ないと思います。
ですが、田舎だとそうはいかない。
私の住む町は田舎とは言わないくらいですが、それでも駅周辺は簡素になり、郊外に大きなショップは移動しています。
車生活が長いので、ちょっとした買い物でも歩いて行くのはとても億劫。
年を取れば尚の事だと、今から憂鬱になってます。
行きたい時に気兼ねなく出かけられる。
それも日々の生活を生き生きとさせてくれるものだと考えると、早く自動運転できる車が開発されたらいいのにと願わずにはいられません。

こんなツレでゴメンナサイ。  望月昭

  • 2020.09.05 Saturday
  • 07:43

JUGEMテーマ:読書

 

 

映画化もされた、『ツレがうつになりまして。』 の主人公、ツレさんが、ツレさんの目線で語るその時の物語。

 

優秀で真面目なサラリーマンだったツレさん。
その真面目さゆえにオーバーワークに気づかずにうつ病を患ってしまった。
誰もがなる可能性のある病だけど、闘病も治療法も人それぞれで正解がないやっかいな病。
本当は本に書かれている以上に大変な修羅があったんだろうなと思われるけど、それを感じさせない軽やかさがあり、救われる。
『いい塩梅』『いい加減』『適当』
人生において、きっとこれらが大切になる時があるのだと思わせる。
闘病する本人にも、看病する家族にも。

 

100年前の女の子  船曳 由美

  • 2020.09.03 Thursday
  • 07:22

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寺崎テイは明治42年、栃木県足利の小さな村に生まれた。
生後すぐに実母と別れ、祖母に育てられていたが、実父が再婚するにあたって養女に出されたり、また実家に引き戻されたりと、不安定な子供時代を過ごした。
母恋しさや慣れ親しんだ場所から引き離される悲しさはあったが、村の暮らしの色鮮やかな思い出はあせることなくいつもテイの心にあった。
米寿を過ぎたころから幼き日の思い出を語り始めたテイ。
100年前の少女がどんな生活をし、何を考えていたのか、テイの娘さんが聞き取り綴った物語。

 

ほんの100年。と思うのか、随分昔の話と思うのかでこの物語の受け取り方は変わってくると思います。
私は、100年でこんなにも世の中は変わるのか・・・・と思いました。
子供や女性が男性に意見など言えない時代。
憤るより、そうしなければ生きていくことすら難しかった現実があるということに驚きと悲しみを感じます。
その中でも懸命に自分を保ちながら家庭を守ってきた女性たち。
彼女たちあってこその今。
その精神の力強さが羨ましくもあったりします。


けれど晩年、実母に会うことさえできなかったテイの悲しみ、やるせなさ、辛さなどを思うと、時代とはいえ残酷だと胸をつく思いです。
捨てた側に、会う会わないの選択権はないと思うのです。
会いたいと思ってくれたのなら、罵倒されることを覚悟のうえで会わなければならない。それは捨てた側の義務だと私は考えます。
『会わせる顔』がない? そんなこと言う権利さえ放棄したのですよ。
100歳のおばあさんが、母親に会いたかったとマクラを濡らすなんて、あってはならないこと。
懸命に生きて家族をもち、身内に囲まれて幸せな晩年をくらしたであろうテイさん。
彼女が暮らした田舎の風景と人間関係がとても豊かな作品です。

 

病弱探偵   岡崎琢磨

  • 2020.08.26 Wednesday
  • 07:43

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女子高生の貫地谷マイは年中体調不良で学校は欠席続き。
ミステリー好きな彼女の唯一の慰めはベッドで謎を解くことである。
一方、マイと幼馴染みの同級生、山名井ゲンキは名前通りの健康優良児。
ひそかに想いを寄せているマイのために、ゲンキは学校で起こった不思議な事件を、今日もベッドサイドに送り届ける。(アマゾンより抜粋)

 

ミステリーというより、学園物を強く感じる作品。

病弱にも程があるんじゃない? って思うような少女の設定ですが、そこはまあ、小説ということで・・・。

ミステリー的には短編ではあるしそれほど難しくはないかも。

 

ダイエット物語 ・・・ただし猫   新井素子

  • 2020.08.25 Tuesday
  • 07:15

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夫・正彦さんだけでなく愛猫・天元までもが糖尿病予備軍と診断されて…。
猫と夫のダイエットに奮闘する陽子さんの日々を綴った「ダイエット物語」二篇と「大腸ポリープ物語」に加え、書き下ろし「リバウンド物語」を収録。
巻末に、夫婦対談「素子さんの野望」を付す。 (アマゾンより抜粋)

 

猫のダイエットは大変、ってことがよく分かる物語。
ダイエットが順調に進んでいくとともにさらに問題が増えて、ダイエット成功は嬉しいがそれによってダイエットがより難しくなるという・・・。
猫好きさんにはあるある話なんだろうなぁと、思わず笑ってしまう作品です。
私から見たらあまりにも無頓着というか大雑把な主人公たちに納得いかない場面とかありますが、それが猫と共に暮らす人の当たり前、というかそうでなければ猫好きにはなれないのかもと思える作品。
やっぱり私は犬派だわ。猫は見てるだけでいい(笑)

お父さんと伊藤さん   中澤日菜子

  • 2020.08.24 Monday
  • 07:47

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20歳も年上の男性、伊藤さんと同棲していた彩の元に、兄から緊急の電話があった。
同居していた父と妻との仲が上手くいかないため、子供たちの受験が終わるまで父を預かってくれないかというものだ。
同棲を理由に断ろうとする彩。ところが父はその日のうちに彩のアパートへやってきてしまった。
なし崩しに三人の生活が始まるが、だんだんと問題が起きて来て・・・。

 

外面はいいが家族には横柄な父。でもその内面には口に出さない愛情があって・・・。
分かるんですけどね。
気心のしれた相手に甘えてしまう気持ち。


でも。
家族だからちゃんと向き合って、しっかり伝えなきゃいけないことがあるんじゃないかと思うのです。
お父さんも、彩も、お兄さんも、皆が少しずつ逃げてる。


まあ、それも分かるんですけどね。
家族だから面倒になってそのまま放っておくっていうの。


でもいずれはちゃんと自分の心に折り合いをつけて、自分の人生を歩いていかなきゃいけない。
そうしないと、いずれはやってくる家族の老いという問題に対処できなくなってしまう。
この中で伊藤さんは普段ちょっと頼りないカンジですが、物語をイイ感じにリードしてくれてます。

 

おばちゃんたちのいるところ   松田青子

  • 2020.08.23 Sunday
  • 08:55

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追いつめられた現代人のもとへ、おばちゃん(幽霊)たちが一肌脱ぎにやってくる。
失業中の男に牡丹灯籠を売りつけるセールスレディ、シングルマザーを助ける子育て幽霊、のどかに暮らす八百屋お七や皿屋敷のお菊…そして、彼女たちをヘッドハントする謎の会社員・汀。
嫉妬や怨念こそが、あなたを救う!?
胸の中のもやもやが成仏する愉快な怪談集。(アマゾンより抜粋)

 

怪談、とありますが、実はまったく怖くない。
幽霊たちもイロイロとあるんだなぁ、なんて呑気に思えちゃう。
ちょっと笑って、現実が軽くなる。そんなお話でした。

少年と犬   馳星周

  • 2020.08.16 Sunday
  • 07:39

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その犬はシェパードと和犬のミックスのようだった。
首輪には『多聞』 とだけ書かれていて、飼い主は分からない。
犬は長い時間をかけてどこかへ行こうとしていた。
途中に出会った人たちに、自分の犬になってくれと懇願されても、いつも南を向いていた。
聞き分けが良く、賢く、優しいその犬をだれもが愛した。
そして、最後は彼の願いを聞き入れて、手を離すのだ。
行きたいところへ行けと。
多聞が目指していた場所。そこは・・・・


とても素敵な物語です。
何度も飢餓やケガで命の危機に陥り、そのたびに人に救われ、愛された多聞。
そんな彼がどうしても会いたかったのが・・・・。
その関係性に胸が熱くなります。
こんなに純粋で真っすぐな愛情を人間に向けてくれる動物は犬しかいないっ、と断言したくなる作品でした。
 

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劇団『黒・猫屋敷』

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名前・黒猫
役柄・母さん
白髪と体調が悩みのタネ。


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休息をとりたいお年頃。


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