カラーパープル   アリス ウォーカー,柳沢 由実子

  • 2020.04.07 Tuesday
  • 08:21

JUGEMテーマ:読書

 

 

男性は女性の人格や意思を尊重せず、夫は妻を所有物のように扱い、父親は息子を労働力とし、娘を家畜のように嫁にやる。

そんな黒人社会で、そのことに不満を持ちながらも疑問を持たずに、父親の言うがまま離婚歴のある男に嫁がされた女性が、男の元妻や、自尊心を持って家出した大切な妹からの手紙に刺激を受けて、自立していくとはどういうことかを実践していく話。

 

いまだに、女性は男性の言うなりになれば良く、家庭を守り、男の世話をし、子供を作っていればいいとする社会が存在します。

それは一つの文化であり、その役割で社会全体が何の問題もなく機能していればいいと思うのですが、そこで生きるか他の道を選ぶかの自由くらいは全ての人が持っていて欲しいなと思いますね。

 

女性の中には、自分で思考することよりも、男性に依存して言われるがまま生きているほうが楽だと思う人だっているんですから、一慨に虐げられていると決めつけることは出来ないと思います。

ただ、慣習によってなされることが、命の危険を招いたり、幼い子供から教育の機会を奪ったり、貧困からいつまでも抜け出せないような弊害がある場合には、それを正す機会が必要だと思います。

 

彼らの伝統文化を尊重しながら、その上で、医療や教育の発展をとげられれば・・・・。

長い年月をかけて体に染みついた習性や習慣を変えることはたやすいことではありません。

黒人や白人や私たちのようなアジアの人たちの中で差別があり、さらに宗教の中に差別があり、国の中に差別があり、地球の中に差別がある。

人間って集団で生きていくしかないのに、何故分かり合えないんだろうと残念に思います。

 

シンプル・レイプ   Array

  • 2020.04.07 Tuesday
  • 08:18

JUGEMテーマ:読書

 

『デート・レイプ』『リアル・レイプ』など様々な呼び名があるようですが、これらは全て、顔見知りによる性的犯罪を指します。
今ではDVのカテゴリーに含まれているのかな?

呼び名がついたり、マスコミに取り上げられてその犯罪がどういう性質のものかがよく知られるようになりましたが、それでもまだ現実には、

「やられる女性にも隙があったんじゃないか」
「ホントは、自分から誘うようなことをしたんじゃないのか」

という誤解や男性本位の見方で語られることが多いように思われます。

 

格闘技を習っている女性ならともかく、普通の女性は男性より筋肉がありません。
体の使い方も違います。
事が起った時の反応も、まったく真逆のハズです。

なぜなら、女性の方が脳りょうという部分が男性よりも大きくて、そのため右脳と左脳の情報交換では男性よりも優位ですが、そのせいでパニックに陥りやすいという欠点があるからです。

 

そして、女性は命を育み産むという性質上、性に対する基本的、本能的な考え方が違うのです。

そこを考慮に入れて性犯罪を語らないことには、真実には辿りつけないと思うのです。

 

付き合っていれば、その気がなくても男性の要求に答えなければいけないのですか?
顔見知りを部屋に入れれば、性的要求に答えなければいけませんか?
異性感での友情を、信じてはいけませんか?

 

私は、動物と人間との違いは理性だと思います。
男性はよく、
「そんな挑発するような服装をして歩いていればレイプされても仕方ない。誘っているとしか思えない」と発言します。

もし本当に理性のある男ならば、相手の立場や気持ちを考えて、自分の欲望を抑えきれるのではないでしょうか。
性的欲求は必要なものですが、そこに流されないのが理性を持つ人間だと思うんです。

 

動物でも、メスに蹴られて嫌われれば交渉を諦めます。
それを見ると、レイプを肯定する人間は動物よりも劣っている気がします。

この話に出てくる二人の女性と一人の男性は、愛情について自分や他人と深く対話したことがない人たちです。
だから体を繋ぐことが愛情表現だと誤解している。

若いからと、そういう言い訳はしてはいけないと思います。


不能になれば、もう人は愛せませんか?
裸にならなければ、愛情は存在しませんか?

この物語は、人間が人間とどうつながっていくことが幸せかを考える一つのきっかけになると思います。

 

青い麦   コレット

  • 2020.04.07 Tuesday
  • 08:15

JUGEMテーマ:読書

 

 

青い空と海。
開放的で保守的な町で夏のひとときを楽しんでいた幼馴染の少年と少女。
十代の彼らは淡い恋心に身を任せていた。

そんな時、一人の女性が現れる。
魅惑的で挑発的な大人の女性に、次第に虜になっていく少年。

純粋で直情的だった恋が枝分かれし、少女は彼を虜にした女性に対抗するように大人びていく。


時代背景は、『女は家庭を守り、男は女を所有する』という現代にはそぐわないものなので違和感を覚える部分があるますが、恋愛はどの時代も同じ。

いうなれば、自分のものだと思っていた心が思い通りにならないことにいらだったり、透明で全て見透かしていたと思っていた心に深い業を見たりと、少年少女が一人の大人の女性の出現によってその関係を変化させられていく成長物語です。

その変化の仕方がかなり生々しく、読んで爽やかな気分になれるような物語ではありません。
人生にはこんなことも起りうるんだという一つの経験を読んでいるようです。

クシアラータの覇王 赤い砂漠の妖姫   高瀬 美恵

  • 2020.04.07 Tuesday
  • 08:12

JUGEMテーマ:読書

 

 

かつて、人と魔族は地上で共存していた。
が、人類は覇者となるため魔族の王を殺害、彼らを地下へと追いやり地上に人間の楽園を築いた。

それからしばらくしてのち、楽園だったクシアラータ王宮は王位を狙う臣の反逆によって血に染まった。
王とその一族は虐殺、だが幼い王女は行方不明となっていた。

 

血の虐殺ののち十年が経過。
王座を奪った臣下の息子シヴァはいまだにかの王女を忘れられず、自分の父親がしでかした大罪を嘆いていた。

そんな折、王都に破嬢と呼ばれる殺人鬼が現れ、罪もない人々を惨殺し始めるという事件が頻発した。
『先の王の呪い』かそれとも『生きていた王女の復讐』か。
真相を確かめるため、砂漠へと向かったシヴァの前に現れたのは・・・。


ファンタジーの王道ってカンジのストーリーですね。
登場人物も個性豊かだし、何より人間と魔族の力の差がそれほどすごくないってところがイイ。

圧倒的な強さがあれば追いやられなくても済んだし、けれど中に時たま生まれる魔力の強さに人間は不安と忌避観を募らせる。

 

互いに憎しみを抱き、地上と地下とで離れて暮らしていた人間と魔族が果たして本当に分かりあえるのか。
そして、王の殺害という大罪を犯して手に入れた元の臣下を、巷の人々はどんな思いで受け入れたのか。
その息子が作る世界に不安はないのか。

 

色んな問題が山積みですが、何だか全て上手くいくような気がするのは、魔王の圧倒的な強さとシヴァの超お人よしで思慮深い性格のおかげでしょう。

長い物語ですが、割とするする読めるシリーズです。

 

聖クレアハイスクール 風と天使がおどる夏    小林 弘利

  • 2020.04.07 Tuesday
  • 08:09

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集まってくるのは一癖も二癖もあるちょっと変わった生徒たち。
けれど彼らには目標があり、夢があり、それに向かって突き進む勇気がある。

そしてそんな彼らの学園が、聖クレアハイスクール。


ポルターガイストが日常的に起きる不思議な学園では、地縛霊の存在を認め、その少女の名前を出席簿に載せている。

夏休みが終わったら、学校へ行くのが楽しみだと、本気で思っている生徒たち。
全校生徒に愛される聖クレアの魅力。それは生徒の団結力と誰も一人ぼっちにはさせないという、おせっかいさ。

 

その中心にいるのが空想家の由季、スポーツマンの邦彦、微生物研究家の浩一。
いつもトラブルを引き寄せて、自らその中に飛び込んで、そして必ず一番いい解決方法を探りだす。

三人が互いの長所と短所を認め合い補いあいながら、起る難題に挑戦していくハートフルストーリーであり、ファンタジーである作品。


きっと、読んだ誰もが『こんな学園に入りたいっ』『こんな人たちとめぐり合いたい』と思ってしまうような素敵な話が満載です。

一度読んだらシリーズ全てを読破しないと気がすまなくなっちゃいます。

 

男二人と女一人。けれど彼らの間には本物の友情しか存在しない。
ピンチになったらどんなことをしても駆けつけるけれど、恋人にはなれない。
そんな関係も素敵だなと思います。

 

夢に向かって時には独りで歩くこともある。
そんな彼らの強さにも惹かれます。

小林弘利さんの作品はどれもとてもあったかくて、読んだ後、幸せな気分になったり、ちょっぴり切なくなったりする素敵なものばかり。
赤ちゃんのような無垢な気持ちで読める話が多いので、中高生の方にはぜひとも一度は読んでもらいたい作品ですね。

 

ロバータさあ歩きましょう   佐々木 たづ

  • 2020.04.06 Monday
  • 09:00

JUGEMテーマ:読書

 

 

未来は希望に満ちていた。
受験は目の前。今ならば何にでもなれる。
試験勉強にも身を入れて、 自分の未来を切り開くのだ。

 

時折、物が二重に見えたり目の前にもやがかかったりしていたが、それは左に出来たモノモライのせい。
すぐに治るだろう。そう思っていた。
だが、右目を手で覆った瞬間、世界は全て靄の中へと消えてしまった。

 

不安を抱えながら眼医者にかかるたづ。
だがどんな治療も彼女の視力を取り戻すことが出来なかった。

ある日を境に世界が変わった。
自分は暗闇の中で生きなければならないのだと、覚悟を決めなければならなかった。

そんなたづの元に届いた一つの希望。
それが盲導犬のロバータだった。


彼女がロバータと出会えたのはとても運が良かったと思います。
父親が仕事を通じて外国人の知人がいて、アメリカに行く資金もあり、御自身も英語も勉強していたのですから。

 

もちろん、彼女が努力家だったことがこれらの幸運を生かす土壌にあったことが最大の武器でした。
彼女はとても思慮深いし、我慢強くて根気があります。
決めたらやりとおす意思の強さ。
周囲に対する心遣い。

視力を失い、その失意のまま自暴自棄にならなかった強さはとても素晴らしく羨ましい。


ロバータとの訓練や、その後の彼女の生き方を読むと、ほんとうに敬服することばかりです。

ロバータに対する家族の深い愛情にも心を打たれます。


私はこの本で盲導犬というものを知りました。
愛玩ではない犬。
ただ可愛がられるのを待つのではなく、崇高な使命を持ってそれを全うしようとする姿には心を打たれます。

人と犬。
種を超えた絆は、きっとそれを経験した人でなければ分からない、深くて暖かくて宝石のように輝いて、人生の最期まで付き添ってくれる宝物なのだと確信しました。

子供の愛し方がわからない親たち    斎藤 学

  • 2020.04.06 Monday
  • 08:57

JUGEMテーマ:読書

 

 

子育ては大変です。
人間を育てるには、自分が人としてどうあるべきかを知り、自分の中に確固たる『親像』を持っていなければ、育て方がブレてしまいます。


けれど、自分というものをよく理解し、親として成熟している人はいません。
なぜなら、人は子供を産んでから初めて親になるからです。

虐待されて育った子供が必ず自分の子供を虐待する、ということもないし、愛されて育ったハズなのに子供に辛く当ってしまい、理想の親に慣れない自分に失望している人もいる。


今、いじめや育児放棄、安易な性交渉での堕胎や、幼すぎる親という問題が多くクローズアップされています。

逆に、親を愛せない子供もいます。
この本には、とても現実とは思えないような虐待の真実が出てきます。


『自分はそんなことしないから』と思わないで、誰もが陥るかもしれない罠はそこらじゅうに満ちていると思って、世の中の親御さんたちに読んで欲しいなと思います。


虐待の問題で本当に助けなければならないのは、親の方だと思うからです。

愛したいのに愛し方がわからない。
自分の愛が本当に子供に伝わっているのか分からない。
親の不安はきっとたぶん皆おなじ。
虐待の見つけ方や、対処の仕方などの勉強にもなりますので、親でない人にもオススメです。

 

ザ・ロード   コーマック・マッカーシー

  • 2020.04.06 Monday
  • 08:54

JUGEMテーマ:読書

 

 

世界は崩壊した。
生き残った父子は、暖かな地方を目指し、南へと旅を続ける。
食べるものにも事欠く冷たい灰色の世界。
理性や秩序を失った人々。
いつか来る『死』に怯えながら、それでも前へと歩き続ける。

 

ピュリッツァー賞受賞作

 

とても暗くて寂しくて陰鬱な景色の描写と、獣のように他の生物に怯えながら生きる糧を探す父子。
読んでいると、こんな世界で生き残るよりも、早めに命を絶った方が楽なんじゃないかと思われます。


唯一の救いは、少年がまだ希望を持っているということ。
絶望と隣合わせではありますが、ないよりまし。
そして、少年と同じように、まだ人間であるという誇りを失っていない人々もいるかもしれないということ。
出来れば、とても健康で元気な時に読まれることをお勧めします。

 

失業パラダイス  碧野 圭

  • 2020.04.06 Monday
  • 08:50

JUGEMテーマ:読書

 

 

政治に関するコメントを一般人からとるというパラエティー番組。
内容が重いだけに、テレビ的に面白いものはとれない。
時間もないということで、ADの敦が女装してコメントすることに・・・。
ところがこれがネットに流れ、やらせ騒動に発展。
末端の切り捨てと言う形で番組制作会社をクビになってしまった敦と、一緒に失職したディレクター・岡本は、仕方なく同居することになった。

 

どちらかと言えば草食系の敦。
別の道に進むか、それとも今までの慣れた仕事で次を見つけるか、モンモンと悩んでいたが、脳天気なのは岡本で、彼は一向に失業を気にした風もない。
どころか、ペット撮影など一般人相手の映像制作会社を遊び気分で立ち上げてしまう始末。


半ば無理やりに手伝わされることになった敦。
初めは小さなプライドが邪魔をして仕事に異議を見出せずにいたが、現れた天使の歌声を持つ引きこもりの少女・沙良のオーデション用プロモを作成するうち、熱意が芽生え・・・。

 

思いもよらないことで、何の前触れもなく人生の選択を迫られたり、それまでの生活がガラリと変わってしまうことがある。
それが人生だよと、ハプニングすらも楽しんでしまえる岡本の貪欲さというか大らかさが私には羨ましい。


そして、流されるように生きてきた敦にも、心の底にある今までの仕事や夢に対する希望や情熱が失われていないことに、エールを送りたくなる。

 

一時期、落ち込んだり駄目になったり全てが無意味だと思える時があっても、小さなきっかけで世界は変わる。
人生って、世界って、悪い方にも良い方にも、変わる時は突然で些細なことで、そしてそのことにほとんど意味なんてない。
要は、変わることなく続くと思われていた毎日が変わった時、そこからどう動くかで、また世界が変わる。

 

引きこもりだった少女が外にでるきっかけ。
職業の岐路で悩んでいた敦が本当にやりたいことは何なのかを見つけたきっかけ。
それは、どんな形でもいいから世の中と接点を絶たないってことなんだと思った。

 

誰かの一言で。
誰かの手で。
誰かの存在で。
自分の世界は動いてる。

 

御不浄バトル  羽田 圭介

  • 2020.04.06 Monday
  • 08:48

JUGEMテーマ:読書

 

 

苛酷な労働と精神的負担で半年も持たない悪徳業者に勤めてしまった僕。
唯一の憩いの場は御不浄。

朝の通勤時には、改札口から少し離れたお気に入りのトイレで用をたし、トイレの常連メンバー達との争奪戦や彼らの素性に想像力を働かせ、会社では窓のあるトイレでお気に入りの芳香剤を持ち込んでの昼食。
無難に事務職を続けた結果、2年の歳月が過ぎたが、このままいいのかと疑問を抱いていた矢先、一本の電話で退職に向けての計画が動き出すことに。
ブラックな会社に勤めてしまった彼は無事に『会社都合』で退職することが出来るのか!?


名前に惹かれて読んでみたのですが、御不浄で壮絶なバトルが繰り広げられることはありません。
ただ、彼にとってトイレとは唯一の憩いの場であり、日常を取り戻し、ストレスを発散させることのできる大切な場所であるというだけのこと。


だから、『ブラック会社に勤めているんだが僕はもう限界かもしれない』というブラックユーモアな作品と同等のものかと思ってたので残念感がぬぐえませんでした。
トイレでほっとするのは理解できますが、あそこまでトイレという空間を自分の日常に取り込むのは共感できなかったなー。という作品。

 

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