ヘヴン  川上 未映子

  • 2020.03.23 Monday
  • 07:03

JUGEMテーマ:読書

 

 

同級生からの執拗な嫌がらせ。
殴られたり蹴られたり、使い走りをさせられたり。
それにずっと甘んじて、抵抗することが出来なかった少年。

 

彼はある日、一通のメッセージを受け取る。
そこには『仲間です』と書かれてあった。

メッセージは続き、少年は送り主に会う決意をする。
現れたのは、クラスメートの『コジマ』
彼女もまた、クラスの女子から酷いいじめを受けている少女だった。

二人は密かに手紙のやり取りを開始する。
やがて。
手紙の交換は、彼らが生活していくうえで、欠かせないものとなっていった。


よく、学校を卒業して社会に出たら、広い視野がもてて、虐めなど過去になるっていう人がいます。
それも確かに一例でしょう。

けれど。
虐めは何も子供社会だけの問題じゃない。
大人の社会にだって、もっと陰湿で、犯罪まがいのものだって存在します。

だって。
同じ年頃の子を虐めて、それに対して反省もなければ後悔もしていない子供たちが、社会人になったからといって、『さあ、これから虐めはやめて人に優しくしましょう。人の気持ちを考えましょう』ったって、出来るものじゃないですから。

 

つまり結局。
どこかで間違った考えや習慣を直さなければ、大人になったって虐めをする人はいなくならないわけです。

そして。
理不尽な虐めに対して被害者自身が声をあげなければ、解決の糸口さえ見つからないわけです。

 

この物語の少年は、斜視であることがイジメの対象になっていると思ってました。

精神的に辛くなり、自殺を考えるに至って初めて、彼はそのことで虐められるのはオカシイと、同級生に訴えます。

でも、そんなことはきっかけに過ぎないと言われてしまい、衝撃を受けました。

 

コジマは、清潔にしていないことを理由に虐められていました。
 彼女なりの理屈が、清潔にしていないことの中にあったのですが、彼女は最後までそれを伝えようとはしませんでした。

 

この物語の中には、虐めをする側の心理があまり聞かされません。

一人だけ、『したいからしている。ただそれだけのこと。嫌なら、いくらでもやめさせる方法があったはず』と言っているだけです。

やりたいようにして、何が悪い?
こっちがやりたいことをやってるんだから、お前もやりたいようにすればいいじゃないか。

そう子供に言われたとき、大人としてどのように答えれば彼らを納得させられるのか。

単に、
人が嫌がってることをやってはいけない。
自分の身に置き換えて考えなさい。
といっても、彼らには通用しません。

だって。
同じようにされたらどう思う? なんて聞いたら、「自分だったら抵抗する」って答えるに決まってますから。

 

人に対して意見の言えない弱い人は、社会から消えても仕方ない。
そんな世の中になったらと考えるとぞっとします。

 

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