信さん ―――炭坑町のセレナーデ

  • 2020.05.20 Wednesday
  • 08:13

JUGEMテーマ:映画の感想

 

 

昭和38年。
炭坑が黄金期を迎え、廃れていく時代。
そんな故郷に、小学生の子供を連れて戻ってきた美智代は、町の片隅で洋服店を営みながら慎ましやかに暮らしていた。

そんなある日、息子をいじめから救ってくれた信さんと出会い、美智代は彼のおかれた厳しい境遇に心を痛め、以来、なにくれとなく母のように世話を焼くようになった。
そんな彼女に淡い恋心を抱く信。

だが、両親を亡くした信さんを養ってくれていた叔父が肺を患い、酒に酔って帰る途中に事故を起こして亡くなってしまったことから、彼は幼くして子供の世界にはいられなくなってしまう。

みんなより一足早く大人にならなければならなかった信。
そして月日は流れ、息子は高校に、信さんは炭坑で働くようになる。

 

特に劇的な出来事と言えばラストでしょうか。
その他は、炭坑ぐらいしかない小さな島の、本当に些細な日常と信さんの淡い憧れのような恋心と、息子と同じ年の信さんに対する美智代の気持ちの揺れなどが静かに流れていきます。

世の中の流れって残酷なんだなーと感じずにはいられない炭坑の町の廃れ方。
そして、昔は人の命と安全がとても軽視されていたんだと思わずにはいられない杜撰な体制。

 

人で溢れて輝いていた町が、一人、また一人と島を出ていき、空虚な寂しさに包まれていく町。
けれど、それは止めようのない流れで、抗うことが難しい。

その中でも信さんが生きて思いを残した事実は島に刻みつけられていて、その関係者からは決して消えることはない。

最初から最後まで、とても静かで情緒的な作品でした。

 

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