カムバック、コモ 保護犬コモと私の家族の物語

  • 2018.03.01 Thursday
  • 09:25

JUGEMテーマ:読書

 

娘のフィーバーは幼いころより犬を欲しがっていた。

コラムニストの父親と教師である母親は、そんな彼女の願いを知りつつ、魚を飼ったりカメを飼ったり、鳥を飼ったりして誤魔化していたが、ついに、根負けして犬を飼う決意を固める。

どうせ飼うなら保護施設に収容された犬にしようと、数々の施設をさがしてみたが、家族全員が気に入る犬はなかなか見つからない。

時間ばかりが過ぎていくなか、ついには、『どーせ犬なんて飼うつもりはないんだ』と娘に癇癪を起され、両親は、娘が気に入った一頭のテリア系雑種を連れ帰ることにした。

これで幸せな家族の出来あがりだ。そう期待に胸を膨らませるが、コモと名付けた犬は問題行動ばかり引き起こす問題児だった。

プラスチック製のゲージを食い破ったり、ドアの隙間が数センチでも開いていようものなら脱兎のごとく猛スピードで家から脱走する。

男性が嫌いで、父親が追いかけても捕まらない。

引き取って30日の間なら施設に戻すことも可能だが、決心がつかないまま日にちだけが過ぎていき・・・・

 

保護施設から殺処分されそうな犬を引き取る。このことを見ればとても立派な行いだと思うけれど、施設に引き取られた犬は何かしらの問題を抱えていることがあり、それを含めて家族としてやっていく決意がなければ共に生活していくのが難しい場合がある。

そのことを根底に踏まえて、なおかつ深刻にならずに笑えるのは、この家族、とりわけ父親の奮闘がとてもユーモラスに語られているからだ。

 

『もう投げ出したい』『施設に送り返したい』そう何度も思うが、施設に戻った犬がどうなるか知っている彼は、ギリギリで踏みとどまって拳を握る。

 

そこには崇高な志など微塵もない。

 

ただ、救える命が目の前にあり、腹が立つけれど、家族に一員として認めなきゃいけない現実がある。

そして、彼はただ単に、コモに好かれたいだけなのだ。

 

色んな人にアドバイスを求めては、進展しない関係に苛立ち、失望し、それでも少しずつ自分のやり方で上手く共存するすべを学んでいく。

それほど犬が好きではなかった両親と、中学生ながら犬のことを学び、コモに真正面から付き合う娘。

 

施設の犬を引き取るにはそれなりに覚悟と勉強がいるんだよーという生真面目な本ではなく、気に入った犬にとことん付き合う覚悟さえあれば、楽しい家族になれるということを教えてくれるバイブル。

肩の力を抜いて、保護施設に行ってみようと呼びかけているような本だと感じました。

 

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