犬吉   諸田玲子

  • 2020.01.12 Sunday
  • 07:51

JUGEMテーマ:読書

 

 

第五代将軍・徳川綱吉が貞享二年(1685)に発した「生類憐れみの令」から十年。
民の生活に支障がでるほど溢れすぎた犬たちに困り果てた幕府は、広大な敷地に野良犬を収容する『御囲』を作った。
収容された犬の世話をする男たちや、その男たちに食事を提供する女たちが御囲の中で寝食を共にし、一定の雇用も生まれた。
だがそこは、秩序が保たれた安全な場所ではなかった。
人間よりも犬好きで、荒くれ野良たちの世話も率先してやっていた一風変わった娘の犬吉は、赤穂浪士が討入りを果たした朝、一人の侍と出合う。
討入りの興奮で浮かれていた御囲の中は狂気にも似た空気に支配されていた。
そして事件は起こる。


こういう作品を見ると、知性と秩序は教育によってしか得られないんだなということをつくづく感じます。
この時代に生きなきゃいけない人たちは、自分の身を守るのすら大変です。
『生類憐みの令』にしても、現代なら非科学的だし政治的にもメリットがほとんどないと分かるのですが、科学と言う言葉すら浸透していない時代では、悪法に対抗する術もないんですね。
でもその中で強かに懸命に生き抜く犬吉を見ていると、教育によって失われたものについても考えざるを得ません。
どちらも手にするには、難しいのかなぁと感じさせられました。
 

母さんがどんなに僕を嫌いでも    歌川たいじ

  • 2020.01.11 Saturday
  • 07:35

JUGEMテーマ:読書

 

 

僕の母は美人で人格者で近所でも評判の素敵な女性だ。
だから、もう一つの顔を知られてはいけない。
激怒すると壁まで吹っ飛ぶほど突き飛ばされ、怒りのスイッチはその都度変わる。
声がでなくなるほどぶたれても、皆から羨ましがられる大好きな母親のことを悪く言うことは出来ない。
父に捨てられ、アトピーに苦しみ、教師からも嫌われ、大好きな母親から死をも覚悟するほど壮絶な虐待を受けていた僕が、苦しみながらも愛を見つけて自活する実話。


実の親子だからこその闇なのか、それともある一定の人たちが生まれて持っている闇なのか。
ひょっとしたら誰もがそこに陥る危険性がある闇なのかもしれない。
様々なことを考えながら読みました。
虐待してた母親は、自力では抜け出すことが出来なかったのだろうか。
周りの人は、まったく気づかなかったんだろうか。
もしあの母親のような人が近所にいたとして、自分は気づけるだろうか。
どこまで人の家庭に踏み込んでいいのかを考えるととても複雑で難しい問題です。
今、親による虐待防止法が検討されていますが、そんなものがあったとして、果たしてどのくらいの抑止力になるでしょう。
感情が暴走しているのですから、理性で止められるワケはないのです。
それよりも、もっと第三者が介入できるような法案を考えたほうが現実的のような気がします。
子供が声を上げるのを待っていてはダメです。
多くの子供は、たとえ虐待死が待っているとしても、最後の最期まで親の愛情を信じたいのですから。
 

胡桃、負ける・・・

  • 2020.01.09 Thursday
  • 07:43

JUGEMテーマ:シェルティ

 

犬の世界は非情だ。

例え自分のテリトリー内だろうが、強いものが勝つ。

 

 

かつて、居心地の良い自分のベットを盗られた胡桃(笑)

今だったらどっちが勝つのだろう・・・・。

 

老後の資金がありません   垣谷美雨

  • 2020.01.08 Wednesday
  • 07:31

JUGEMテーマ:読書

 

 

パートで家計を支えている兼業主婦の後藤篤子は、とんでもない出費に頭を悩ませていた。
毎月9万円もかかる義両親の豪華施設入所費。
頼りない娘は600万円もかかる結婚費用を全額親に無心。
それだけでも大変なのに、義父が他界し、葬儀代と義母の生活費がさらにのしかかってきた。
老後のためにと貯めていた資金はみるみる減っていき、しかもそのタイミングで夫婦ともに職を失った。
これでは自分たちの生活すらままならない。
意を決した篤子は――――――――――。


夫が頼りなさ過ぎて憤りを通り越して呆れるほどです。
外面がよく、いい格好しで、楽天的。
娘は社会人として周りと上手くやれず、おっとりしていると思われていたが実は・・・という二面性。
妻は言いたいことや言わなきゃいけないことを飲み込んで、自分一人でどうにかしようと奮闘してパンクしている。
唯一、息子がまともなのが救いだけど、こういう家族は普通なんだろうなと思われるところがまた怖い。
自分の家庭もそういう渦に飲み込まれるかもしれないという危険をはらんでいることに気づかされるのです。
身の丈を知り、身の程をわきまえ、質素を疎かにせず、倹約を笑わず、慎ましく生活する。それでも今の日本では老後の資金が足らないかもしれない。
何だか将来にウンザリしますが、この作品では未来はまだ明るいです。

今日のひとこと

  • 2020.01.06 Monday
  • 07:08

JUGEMテーマ:シェルティ

 

 

 

 

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