たまちゃんのおつかい便

  • 2018.03.10 Saturday
  • 07:19

JUGEMテーマ:読書

 

亡くなった母親への思い。母方の祖母へのいたわり。外国人の義母・シャーリーンとの確執。

複雑な環境と思いを抱え、たまちゃんは大学を中退して田舎へと戻ってきた。

彼女が、打ち解けない義母と同居を決意したのは、過疎化と高齢化が深刻になっている町で「買い物弱者」を救うため、移動販売の「おつかい便」をはじめることにしたからだ。

色んな人に助けられて始めた事業。初めはトラブルもなく順調だったが・・・・。

 

買い物弱者。近年、よく言われるようになった言葉ですね。

便利のいい都会に住めばいいという人もいますが、やはり慣れ親しんだ家や近所の人たちと別れることは難しいものです。

誰もが、住み慣れた家で年老いてからも暮らすことが出来れば・・・・。

独居老人などという言葉がなくなり、地域の中で孤立することなく、生活に不自由することなく。。。。

希望はほんの些細なこと。でもそれを実現させるのは大変なこと。

だからたまちゃんのおつかい便は、とてもありがたいシステムだと思います。

外に出る機会が与えられ、人とお喋りすることも出来、買い物もできる。

そしてたまちゃんもまた、そんなお年寄りたちの笑顔に支えられている。

とても素敵でほっこりとした関係がちりばめられている物語です。

世界地図の下書き

  • 2018.03.05 Monday
  • 13:44

JUGEMテーマ:読書

 

両親を事故で亡くした小学生の太輔は「青葉おひさまの家」で暮らしはじめる。

心を閉ざしていた太輔だが、仲間たちとの日々で、次第に心を開いてゆく。

中でも高校生の佐緒里は、みんなのお姉さんのような存在。

卒業とともに施設を出る彼女のため、子どもたちはある計画を立てる…。(アマゾンより抜粋)

 

子供にとっては過酷な試練なのでしょう。

施設で育つということは、命と生活の保障はあるが、早く独立して大人になるということと同義だと思います。

一般の家庭でも親子の問題は様々ありますが、将来に対する不安は格別。

ましてや、学歴格差は広がるばかり。自分がしっかりしていれば・・・という問題では解決できないことも。

でもその中で、おひさまの家の子供たちは心を一つにして誰かのためになることをしようと行動を起こします。

それは大人からすれば迷惑だったり混乱だったりすることですが、彼らのしていることは決して無駄でも無意味でもなく、大人になる過程で十分に糧になるものだと思います。

そんな経験が出来る彼らは、ひょっとしたら幸せなのかも。。。

親の愛情を溢れるほど与えられなかったとしても、仲間との絆は彼らの心に開いた穴に綺麗な花を咲かせることでしょう。

心を豊かに育てるために必要なのは、他の人へ対する心なのだと思う物語です。

動物たちの3.11

  • 2018.03.03 Saturday
  • 21:01

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大きな揺れがあり、取るものも取り合えず自宅に戻った筆者を待っていたのは、冷たい水の底に沈んだ二頭の犬と一匹の猫。

悲しむ暇もないまま、生き残った子を救うために、すでに手遅れの子を置いておいて奮闘しなければならなかった、筆者の悲しみは想像を絶します。

その後も、親しくしていたボランティアの方の訃報を聞きながら、保護していた犬猫、その後も運ばれてくる保護を必要としている犬猫のために活動を続けてこられたその決断には胸が痛くなります。

 

あの日、自宅にペットを置いてきた方たちは失意と絶望と後悔と自己嫌悪の闇にとっぷりとつかり、いまだにその傷を癒すことが出来ていないことでしょう。

 

それでも前を向いて進まなければいけない現実。

人の手に余る自然の猛威に恐怖を覚えます。

 

そこから自分が学べることがあるとすれば。

 

自宅には少なくても二週間分の食料の備蓄。

何かあれば野生の動物のように、とりあえずいったん逃げる。

誰から何を言われても、家族を守れるのは自分だけと腹をくくって、愛犬を連れて逃げる。

 

今も被災している方々がいます。

対岸の火事ではないと身にしみて感じます。

 

カムバック、コモ 保護犬コモと私の家族の物語

  • 2018.03.01 Thursday
  • 09:25

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娘のフィーバーは幼いころより犬を欲しがっていた。

コラムニストの父親と教師である母親は、そんな彼女の願いを知りつつ、魚を飼ったりカメを飼ったり、鳥を飼ったりして誤魔化していたが、ついに、根負けして犬を飼う決意を固める。

どうせ飼うなら保護施設に収容された犬にしようと、数々の施設をさがしてみたが、家族全員が気に入る犬はなかなか見つからない。

時間ばかりが過ぎていくなか、ついには、『どーせ犬なんて飼うつもりはないんだ』と娘に癇癪を起され、両親は、娘が気に入った一頭のテリア系雑種を連れ帰ることにした。

これで幸せな家族の出来あがりだ。そう期待に胸を膨らませるが、コモと名付けた犬は問題行動ばかり引き起こす問題児だった。

プラスチック製のゲージを食い破ったり、ドアの隙間が数センチでも開いていようものなら脱兎のごとく猛スピードで家から脱走する。

男性が嫌いで、父親が追いかけても捕まらない。

引き取って30日の間なら施設に戻すことも可能だが、決心がつかないまま日にちだけが過ぎていき・・・・

 

保護施設から殺処分されそうな犬を引き取る。このことを見ればとても立派な行いだと思うけれど、施設に引き取られた犬は何かしらの問題を抱えていることがあり、それを含めて家族としてやっていく決意がなければ共に生活していくのが難しい場合がある。

そのことを根底に踏まえて、なおかつ深刻にならずに笑えるのは、この家族、とりわけ父親の奮闘がとてもユーモラスに語られているからだ。

 

『もう投げ出したい』『施設に送り返したい』そう何度も思うが、施設に戻った犬がどうなるか知っている彼は、ギリギリで踏みとどまって拳を握る。

 

そこには崇高な志など微塵もない。

 

ただ、救える命が目の前にあり、腹が立つけれど、家族に一員として認めなきゃいけない現実がある。

そして、彼はただ単に、コモに好かれたいだけなのだ。

 

色んな人にアドバイスを求めては、進展しない関係に苛立ち、失望し、それでも少しずつ自分のやり方で上手く共存するすべを学んでいく。

それほど犬が好きではなかった両親と、中学生ながら犬のことを学び、コモに真正面から付き合う娘。

 

施設の犬を引き取るにはそれなりに覚悟と勉強がいるんだよーという生真面目な本ではなく、気に入った犬にとことん付き合う覚悟さえあれば、楽しい家族になれるということを教えてくれるバイブル。

肩の力を抜いて、保護施設に行ってみようと呼びかけているような本だと感じました。

 

家族シアター

  • 2018.02.25 Sunday
  • 07:38

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・同じ中学校に通う真面目な姉を、イケてない と思い避ける妹。

・息子が小学校六年生になり、父親中心の保護者会「親父会」に入らされた大学准教授の父親。

家族の中で起こるごくごく普通の出来ごとが、当事者になると深刻な問題となったり、自分を変える転機になったりする。

これはそんな些細な物事に焦点を当てた物語。

 

色んな家族がいて、色んな問題があって、色んな落とし所がある。

自分にも当てはまること、思いだす過去などがあって、心が少し揺れる作品でした。

きらきら眼鏡

  • 2018.02.23 Friday
  • 07:44

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愛猫を亡くし、ペットロスぎみになっていた立花明海は、いつも利用する古書店で、今まで手にしたことのない自己啓発系の本を買った。

ページをめくると、一節に傍線が引かれていた。

そこは明海が最も心を動かされたフレーズ。

同じところに興味をひかれる人がいたのだということに親近感を抱く明海。

栞代わりに名刺を挟んでいた、本の前の持ち主・大滝あかねに、思いきって連絡をとろうと思い立つ。

実はその本、間違って売ってしまったということで、あかねは快く明海に会ってくれることに。

会うと、あかねは性格の明るい年上の女性で、ちょっとした日常の中にきらきらしたものを見つける天才だった。

それから時折会うようになった二人。

明海の中であかねの存在が徐々に大きくなっていく。

だがあかねには余命宣告された恋人がいた。

自分の中にざわざわと暗い潮騒が音を立てていることに気づく明海は―――――。

 

きらきらを探せる眼鏡。持ちたいですね〜。

人生がまるきり変わって見えるに違いない。

でもこれは待ってるだけでは持てない眼鏡。自分が動いて、自分で考えて作りださなきゃいけない眼鏡。

明海は自分の中にあるドロっとしたマイナスの感情に気づきつつ、それを上手に手なずけて生活している大人。

弱いところもあるし、卑怯なところもあるけれど、罪つくりな人じゃない。そんな等身大の成人男性ってほっとします。

みんな同じなんだなって。

けど明海はきらきらした眼鏡を作り出せる人。

見習わないとね。

きみはいい子

  • 2018.02.20 Tuesday
  • 20:01

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17時まで帰ってくるなと言われ校庭で待つ児童と彼を見つめる新任教師の物語をはじめ、娘に手を上げてしまう母親とママ友など、同じ町、同じ雨の日の午後を描く五篇からなる連作短篇集。

家族が抱える傷とそこに射すたしかな光を描き出す心を揺さぶる物語。 (アマゾンより)

 

みんな誰かに『イイ子』と言われたい。そんな気持ちを心の奥底に隠して懸命に生きてる。

自分を認めてもらい、理解してもらい、肯定してもらえる。そんな人生を送れたら幸せ。

けれど環境はどうにもならない。自分では動かせないものだってある。

だけど、みんないい子なんだよ。ってそっと耳打ちされるような物語です。

 

うさぎパン

  • 2018.02.15 Thursday
  • 14:56

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継母と暮らす優子は高校生。

彼女はある日、両親が離婚した同級生の富田君と大好きなパン屋巡りを始めることにした。

お互いへの淡い思い、家族への気持ち。そんなものを一つ一つ大切に深めていく日々。

そんなある日、優子の前に思いがけない女性が現れ…。

 

可愛らしいなぁ。

高校生の初々しさやなぁと目を細めながら読みました。

てるてるあした

  • 2018.02.09 Friday
  • 07:39

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照代の両親は金銭感覚がだらしなく、人に良く思われようとして見栄をはる大人だった。

そんな生活を続けてきたせいで借金まみれになり、照代が中学生になったとき、夜逃げするはめに。

両親に置いていかれた照代は「佐々良」という町に住む、口うるさく行儀作法に厳しい久代と同居するためになった。

遠い親戚だという久代は口も悪く、我がままし放題に育った照代も心を開けない。

そんなある日、彼女の元に差出人不明のメールが届き始める。一体だれが何の目的を持ってメールを送ってくるのか―――――。

どんな大人に育てられても、その子の持って生まれた特性が世界に受け入れられるものであるならば、その子の人生は素晴らしいものになるんだろうな。

でもやっぱり、どんな大人と接するかは重大な条件だよね、とも思ってしまいます。

 

 

院内カフェ

  • 2018.02.02 Friday
  • 07:48

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総合病院のロビーにあるカフェには、見舞客や患者など、多くの人がやってくる。

「ここのコーヒーはカラダにいい」と繰り返す男や、医師には見えない男。

実家の親の介護に疲れ、夫が難病に罹ってしまった夫婦。

このカフェで主婦の亮子は土日だけアルバイトをしている。

それほど売れていないけれど小説を書いていて、がむしゃらに治療をする気はないけれど、不妊は病気なんだろうかと悩んでいる。

そんな「院内カフェ」に集う人たちのこころと身体と病をえがく長編小説。

 

普通の喫茶店なのに、ある場所においては特別な空間になる。

そんな不思議を体験させられる物語。

誰もが抱える疑問や悩み。病院に行けばすべて解決すると思いこんでしまうけど、そんなに単純なものではい。

どのみち決断するのは自分でしかないことに変わりはないと付きつけられる。

病院とはそんな場所。

誰かに、どこかに、共感・共鳴出来てしまう。

それが良いのか悪いのかではなくどうしようもなく分かってしまうことにちょっと悲しみを感じました。

でも希望はある。

かすかだけど。ホントに小さいけど。

そんなことも同時に感じられる物語でした。

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